中小企業診断士|(事例別)二次試験に独学で一発合格した勉強方法を公開!

二次試験対策、どうやって進めればいいのか?

晴れて一次試験を通過し、予備校や通信講座を使わずに、引き続き独学で二次試験に挑戦する際において、最も困るのはそもそもの勉強方法ではないでしょうか?

そこで、独学で決意をした皆様や独学でなくとも自己学習を進めたいと願う皆様を応援すべく、二次筆記試験を独学一発合格した筆者が、効率的に勉強に取り組めるように、当時を振り返って改善した方が良かったポイントや、参考にして頂けそうな勉強方法について、下記のようにまとめてみました!参考にしていただけると嬉しいです!

目次

二次試験へ向けた準備について

中小企業診断士の二次試験を受験するにあたって、必要となると思われる準備や対策方法と、実際に私が体験して準備しておいた方が良いと思ったこと、実施してよかったことを記載させていただきます!

一次試験終了後からの対応で合格できるのか?

ストレート合格を狙う方や、一次の科目合格で今回が初めての二次試験という形で合格を狙う方が一番気になるところではないでしょうか?

結論から申し上げますと、対応可能です!

ただし、ご承知のとおり一次試験の終了後から二次試験の開始までの間には、実施年度によって差はあるもののほんの数ヶ月しかありません。よって、この期間をいかに効率的に活用して自分の実力を伸ばしていけるのか?という点に合格がかかっており、そのポイントをいかにまとめさせて頂きました。

1.一次試験合格発表後からではなく、一次試験終了後から勉強を始める

2.参考書は手を広げすぎず、しっかり深堀りする

3.不安になっても、ネットの情報に惑わされない

1つめのポイント

一次試験の終了後から合格発表までの間で1か月程度の期間が開いていますが、受験年度での二次試験のストレート合格を狙っているのならば、一次試験の手ごたえにかかわらず必ず勉強時間に充ててください。

1か月もの時間を充当できるならば、その期間の間に参考書が何冊読めるのか、その期間で過去問に何回挑戦できるのか、という点を考えてみて頂ければわかると思います。ただでさえ、試験前になると「時間が無い!足りない!」と感じる受験生が多い試験ですので、その遅れを取り戻すのは本当に難しいという事を理解いただけると嬉しいです。

2つめのポイント

参考書については勉強開始時にネットのレビューを読み込んだり、書店に訪問する等して自分に合うものをまずはピックアップして、多く手広くではなく深くしっかりと学び、理解していくことをおススメします。

先ほども申し上げた通り、一次試験~二次試験の間は、悠長に沢山の参考書を眺めて見比べているような時間はないので、冒頭の数日の間にこのフローを終了し、集中して二次試験の勉強に取り組んでもらえると幸いです。

次のセクションで私が実際に利用した参考書についてレビューしながら記載しますので、皆さんが勉強材料として検討する一つとしてご判断いただければと思います。

3つめのポイント

予備校などを除き、正式な模範解答が公開されていない試験になりますので、何が正解なのか?を手繰るためにネットやSNSをリサーチすると思われますが、情報に振り回されずにしっかりとやるべきことに取り組むことが最も大事です。

ネットとの上手な付き合い方についても、他のセクションでとりまとめているので、そちらの内容を参考にしてもらい、集中して勉強に取り組んでもらえたらと思います。

事例Ⅰ~事例Ⅳ 事例別の参考書

私が実際の試験に向けて活用した、各事例別の対策用の参考書につきましては下記の教材編のURLにてご紹介させていただいておりますので参考にしてみてください!

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一点、私が紹介しているふぞろいや全知識などの他、ありがたい事に試験向けのノウハウが詰まった参考書が他の出版社さんからも多数書籍が出ています。

ですので、是非、書店に足を運んで現物を手に取って確認頂きたいと考えています。

個人的な考え方ですが、本というのは、記載の文体、内容の配置、色使い、解説の量や回答プロセス構築までの方向性などに個性がありますので、相性があると考えています。

私が勧めている書籍よりも、皆様に合うものもあると思いますで、ネットでカバーだけを見て判断するのではなく、自分の目でパラパラと見比べてみて、「合いそうだな!」と思うものを選んでいただけたら、より勉強もはかどるのではないでしょうか。

ネットや情報との上手な付き合い方

今やパソコンだけではなくスマホで気軽にWEBの情報が閲覧できるようになった上、丁寧な解説から過去の問題集から、何から何までインターネット経由で体に入れる事ができる世の中になってきていますね。

一方で、多くの方が情報を提供している分、閲覧可能なその情報たるやすさまじい量になっているのも事実です。

また、SNSでも活発に情報交換されており、同じ資格試験の取得を目指す仲間が出来たり、合格者からのアドバイスが聞けたりするなど、有益なコミュニケーションが多く取れるようにもなっています。

私もこうして情報提供をさせて頂いたり、SNSでコメントをさせて頂いたり色々とお手伝いのような事をしていますが、正直に申し上げますと、ふっと悩んだ時や頭をちょっとリセットしたい時、またはモチベーションを向上したい時などに、気軽に読んでもらえるぐらいがいいなと思っています。

意外と、試験対策や勉強中に解説なんかを読み始めてしまうと、読む方向に没頭してしまったり、解説ありきで問題を見てしまうクセがついてしまい自分の頭で考える時間というのが減ってしまうようにも思います。

解説等にも、スマホ等で簡単にアクセスできるので、すぐ読みに行ってしまいがちになるかもしれませんが、是非、一旦は自分の頭でしっかりと考えるクセをつけてもらえると幸いです。きっと、その力が本番で発揮されると思います!

尚、通勤の電車の中や、ちょっとしたスキマ時間の活用において、ネットから学習していく事は非常に有効だと考えていますので、その点においては、引き続き、皆さんも取り入れて頑張ってください!

二次試験本番、敵は思わぬところに…!

しっかりと勉強を積み上げ、二次試験の対策も行い、会場近くの宿泊施設に前泊も行って、目覚まし時計もセットして準備万端、後は本番で成果を発揮するのみ!・・・と、思っていると思わぬ落とし穴があったりします。

それは、本番試験中での筋肉疲労(特に利き手)です。

本番の会場では緊張感に加えて、空調の利き具合などもあり、どうしても普段とは環境が違う中での対応となることから、力んでしまったり無駄な力が身体にかかったりします。

恥ずかしながら、私は本番で緊張のために筆圧があがっていたのか、事例Ⅱの途中ぐらいから腕がパンパンになり、そこからは各回後半の時間帯では記載する文字が震えてしまうぐらいでした

今思えば笑い話になっているのですが、当日はただでさえ必死な状況なので、文字の美しさなどに構っていられなかったのですが、内心は「読みにくくて落ちたらどうしようか・・・?」なんてことを心配してしまうぐらいの震えぐらいでした。笑

そんなプルプルタイムを経験した私から、以下のアドバイスを捧げます。

1.自宅模試などを開催し、事例Ⅰ~事例Ⅳまでを通しで行う練習をする!

2.指や腕に負担の少ないペンや鉛筆をメインの戦力とする!

3.休憩時間に確認できる資料は各事例ごとで1枚にまとめる!

4.当日はなりふり構わなくて結構、シップ等の準備を!

この4つを行っておくことは本当に大事です。特に、1~2の対策を行っても腕がパンパンになってしまうタイプの方は、3~4の対策は必須になります!

休憩時間中に利き手をマッサージしながらでは、本やめくって確認する形式の資料やファイナルペーパーは非常に確認しづらいので、机の上にポンと置いて確認できる1枚ものの資料として要点をまとめておいた方がいいです!

また、疲労感を少しでも軽減するためにシップ剤などを持参しておくことも検討してください!ただし、試験中はピリピリしている方も多くいますので、できれば香りが強くないものを選び、周囲の方へ配慮することが最低限のマナーかなと思います!

私が受けた年度においても、SNS等で得点開示請求の結果をご報告されていた方の中には240点で合格した人、239点で不合格となった人と1点の差で合否が分かれていた方も少なからずいらっしゃいました。細かな対策のご紹介でしたが、その1点を取りこぼさないために、万全を期して試験に臨んでください!

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二次試験対策 勉強方法

ここからは、一次試験終了後から二次試験受験までの間における勉強方法について、勉強時間の確保や事例ごとの勉強方法などを取りまとめていきます。少しでも、皆さんの参考になればと思いますのでご一読ください!

勉強時間の確保と取り組みルーティンの構築

私が、一次試験終了後から二次試験までの期間において、最も大事だと考えているのは、勉強するという事自体を継続し、習慣化することだと考えています。

一次試験を終了すると、一次試験の合格発表まで少し間が開くことになりますが、この期間について、必ず、二次試験向けの勉強を続けてください!

冒頭でも申し上げた通りですが、一次試験から二次試験までの日数は決して余裕があるという訳ではありませんので、この期間を決して無駄にしないことです。

一次試験への対応時に体得しているであろう勉強習慣を引き続き継続する事が合格への近道です!

 

<習慣化の実践(知識補充のための勉強時など)>

勉強時間については、各々の生活環境も異なるところかと思いますが、できれば、就寝前と起床後に集中して行ってもらえたらと考えています。なぜなら、このせわしない世の中で、就寝の準備が出来ている状態=後はもう寝るだけ!という事ですから勉強に集中する環境が構築ができていると思われます。

また、就寝前に集中して勉強していると、おそらく眠気も襲って来るでしょうから、その時は無理せずにそのまま入眠していただければと思います。笑

そして、起床後は、できればそんなに時間を空けない状態で昨夜の復習を軽く実施していただきたいと考えています。尚、朝が忙しい場合は、通勤の時間などをご活用ください。

こうする事で、予習・復習ではないですが、脳のインターバルを置きながら記憶を定着させることが可能になってくるかと思います。朝の調子が良かったら、復習を越えてそのまま勉強しても良いかと思います。

朝晩に勉強に取り組むルーティンを構築してください。

やり続ける環境を自分で作っていくというのは、知識の獲得以上に今後のご自身の成長にとって大事なことのように思います。

 

<過去問(事例)への対応>

これは、ある程度まとまった時間を頑張って作って取り組んでもらうのが王道です。

試験時間相当の80分間というよりは、できれば120分間を確保していただきたいと考えています。

尚、参考になるかどうかは分かりませんが、実際に私が120分間を1ルーティンとしてメインで回していたルーティンは以下の通りです。

A:過去問挑戦80分+復習40分

B:過去問挑戦60分+復習60分

C:過去問挑戦60分×2 or 復習60分×2

上記のA~Cの勉強ルーティンは、日々無理のない範囲でできるものかと思います。休日などで時間に余裕があるときは、それぞれを2~3回転するなどして、一日で複数題の問題に挑戦するということもできようかと思います。

過去問に挑戦する際は、80分という本番環境の時間よりも短い60分で問題を解き切るスピードアップトレーニングを行う事で、本番では時間に余裕をもって、見直し時間なども十分に含めて回答にあたる事が出来ると思われます。

また、自分自身の生活もあると思うので、あえて時間を取れるのに120分という枠を制限して「これだけしか勉強できないから集中してやる!」的な感じで、焦燥感を抱きながら集中してやるという手もあります。(M気質の人にオススメですね。笑)

このような感じで、少し工夫をしながら勉強のルーティンを構築することで、二次試験本番まで走り抜けられるように思いますので、是非、諦めず、くじけず、頑張ってみてもらえたらなと思います!

事例Ⅰ~事例Ⅲの勉強方法

各事例については、独学でやっている手前、やみくもに勉強していても合格できないと感じていましたので、まずは試験問題の傾向を過去問や解説サイトより自分なりに分析してみました。そこで気付いたのでは以下の3点です。

1.設問要求の論点には一定のパターンがある

2.一次試験を踏まえたベースとなる知識が必要

3.決まり文句のような語句がある

尚、この3点に気付いたのは、二次試験の過去問対策などの勉強を開始してから10日程経過した頃からでした。

そこからは、また2週間程度かけて「①事例ごとの論点整理」と「②頻出語句の意味や関連事象の理解」、そして知識補充のための勉強(全知識を中心に対応)を行いました。

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尚、事例ごとの主要な論点について深く理解するために、過去問を解くのではなく、設問文をじっくり読んで「この問題は何を問うているのか?」を分析することに注力した上で、以下の手順で解答の作り込みを実施しました。

①設問文を読み込み、問題の意図を自分なりに考える

②上記で考えた事と、発表されている出題の主旨を見比べる

③マッチしていれば、設問が要求するであろう解答の骨子を考える

④考えた骨子に対し、事例の文章から当てはまるものを探す

⑤事例の文言を用いて骨子に肉付けし、自分の解答を作る

⑥出来上がった解答を、各予備校やふぞろいの模範解答と見比べる

⑦不足していた論点、切り口等を加味して修正する

⑧論点がまとまったオリジナル解答が完成する

この作業中を行うと、自然と頻出語句の意味の理解や関連して想起される表現の理解などが進みますので、頭の中の点と点が少しずつ結ばれていくことが分かります。また、スキマ時間を活用して知識補充のために全知識を読み込んでいく事で、知識の土台がしっかりと積みあがっていきます。

少しまどろっこしいかもしれませんが、このような勉強方法で事例Ⅰ~Ⅲの設問・解答パターンや頻出論点からの組み立てを脳が覚えていくことで、問題の型のようなものを理解し、実際の本試験においても解答を組み立てやすくなりました。

尚、この方法の良いところは、実際のコンサルティングシーンにおいても、紐づけされた知識・関連事象がパッと頭に浮かびやすくなりますので、試験を受けて合格するという目的だけではなく、その後、中小企業診断士として活躍する際にも力を発揮できるというメリットがあります!

筋トレ等と同じで最初は大変かもしれませんが、分かり始めるとドンドン力がついているのを実感できますので、是非、諦めずに頑張ってみてください!

事例Ⅳの弱点意識克服のための勉強方法

受験者の方の多くが、事例Ⅳが苦手…と思っているかと思います。

事実、私も当初はそう思っていました。

経営分析の根拠の導出や投資の意思決定にかかる計算などは、初見で及第点まで持っていくのは難しく、損益分岐点分析などにおいても妙な条件が入り込んだりして計算ミスを誘発するような仕掛けがあったりと難解ではあります。

ですが…事例Ⅳは各事例の中で唯一、これが模範解答であろうという内容が分かりやすい試験でもあり、勉強時間に比例して得点が伸びやすい科目でもあります。

ただし、ただ問題数をこなせば良いというものではありません!

個人的に、事例Ⅳの勉強方法として挙げたいのは以下の方法です。

1.まずは問題をしっかり時間をかけて解く

2.解答を見て、正解・不正解を確認する

3.不正解の場合、ただ間違えたという事実を確認するだけではなく『どの部分を、どのように、どうして間違えたのか。』を確認します。

4.正解の場合でも、解答の導出プロセスについても確認します。もし切り口や確認する部分が相違していれば、『どの部分の、どの考え方が、どのように違うのか。』を確認します。

5.過去問や例題に対し、理論まできちんと構築できる解答を書けるようになるまでこれを繰り返す。

とにかく、ただマルとバツをつけて満足するのではなく、解説と自分の出した答えをじっくりと見比べて、その違いについて一つずつ理解していくことが大事です。自転車に乗り始めた頃のように、最初は分からなくても少しずつ力はついており、ブレークスルーできるタイミングは必ずやってきますので諦めないでください。

尚、上記の勉強方法を行おうとすると過去問や解説書、例題と解説書といった形で問題と解説がセットになった教材を用いて勉強する必要があります。こちらにつきましては、通信講座や予備校などに通っている人であっても、できればその他の書籍や解説のWEBサイト等を見てもらった方がいいかなと考えています。

1.事例Ⅰ~Ⅲと違い、事例Ⅳでは予備校よりも精度が高い解説や理解をしやすい解説を実施している書籍やWEBサイトがある。

2.理解度の進み具合は、本人の文書の読み込みの性格的な特性と、解説サイトの構成や説明の順序などが如何にマッチしているかどうかで大幅に変わる。

3.そもそも、模範解答がある程度明確であったとしても、別の切り口も念のため見ておいた方が良い。

上記のポイントは、気を付けて対応してほしいなと考えています。

私自身、勉強し始めの頃に色々な解説サイトや書籍を読んでいましたが、『この解説は全く違うんじゃないか?』と感じる場面も何度かありました。実際に、他の解説では別の切り口で紹介されており、そちらの方がスッと入ってきたような経験もあります。

尚、ある程度の力がついてきた頃に確認すると、違和感を覚えた解説も、それ相応に納得して理解できるようになっていたので、その頃は自分の実力不足だったんだなと後で反省した次第ではあります。

三輪車も乗れるかどうかという頃に、いきなりマウンテンバイクで山道を駆け抜けるなんてことはできませんので、一歩ずつ噛みしめながら進めて、着実に力をつけてもらえればと思います。

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おわりに

今回は中小企業診断士の二次試験合格に向けた、勉強方法をどのように行っていくのか?という事に注力して記事を記載させて頂きました。

人それぞれ、合う・合わない部分はあると思いますが、やはり、継続して勉強を続けるという事については必要になる事ではないかと考えています。

しっかりと基礎を積上げて頂き、合格をゲットして貰えたらと思います!

 

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