難関資格に対し独学で挑戦する事にするのか、それともスクールや通信講座を利用して挑戦するのかということについて私は結構悩みました。
皆様も、実際に時間をかけて情報収集している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな私が最終的に独学を選んだポイントを、下記のようにまとめてみました!
(目次)
独学での挑戦を選んだ基準
- 費用
- 時間の制約
- 合格の可能性
- 過去の経験
ポイント1.費用
まずは、やはり費用からの判断です。
通信講座やスクールの費用は安いところでも5万円前後の価格帯となっており、サポートの充実した大手予備校などのスクールでは20万円を超えるコースもあります。
もちろん、値段の高低だけではありませんが、価格に応じてサポートが手厚かったり、丁寧な講師の解説が聞けたり、模試の費用が含まれていたりするのは事実だと思います。
一方、独学については、購入するテキストや問題集の冊数にもよりますが、最低額は当然ながら0円!となります。
ただ、一般的に初挑戦の方が1次試験を合格するために各科目のテキスト一通り&問題集を一通り購入した場合、5万円程度は必要になろうかと思います。
一番安い通信講座ぐらいの費用は独学でもかかる可能性大です。
尚、私が実際に購入した書籍についても、1次試験・2次試験の両方を含めた金額は7万円程度かかっています。
尚、購入した書籍に関しては次の「教材編」で後ほどご紹介させて頂きます!
ポイント2.時間の制約
次に、時間の制約から判断を行いました。
これは、本当に個人によって感覚がバラバラの部分ではあると思いますが、私の場合、勉強を開始しようとした直前期で管理職に昇進していたことや社内の大規模プロジェクトのプロジェクトマネージャーに選ばれるなどビジネスシーンで今後の就労状況に影響しそうな変化が重なっていました。
また、プライベートでは妻が妊娠したことで私生活においても変化することが予見できたことから、定期的に通学の時間を確保するという事が非常に難しくなると予想できていました。
その点、独学で進めた場合は、自分のペースで学びを進める事ができるので、スキマ時間や空き時間、変化する日常の中の時間を有効に使ってペースをコントロールできるかなと考えた次第です。
今思えば、この時間の制約が、独学を選んだ一番大きいポイントだったのかもしれません。
独学は、時間の使い方を自分で決定できる!
授業時間による特定曜日や時間帯での拘束や、資料提出や課題などの期限はないので時間の設計は自由に行うことができます。
ポイント3.合格の可能性
3つ目は、合格の可能性です。
これはもう、自分の力を信じる他ないのですが、独学で合格した!という情報をまとめているブログ等があったり、某掲示板にて独学で挑戦されている方が多くいらっしゃったりした事から、可能性が無いことは無い!と感じられたのもあります。
ポイント4.過去の経験
最後は個人的な事情になりますが、過去の経験から判断しました。
私は中小企業診断士の資格挑戦までに、TOEICや他の資格について実務や趣味の範囲の中でいくつかを取得していました。
尚、これらのいずれも独学で勉強しており、またよく試験情報サイトなどに掲載されている「勉強目安XXX時間!」といった基準についても、基本的にはそれ以内の時間で資格取得できていました。
ですので、そう簡単には進まないだろうなという思いはありつつも、中小企業診断士で評される1,000時間を超える勉強時間数の要求に対しても、コツコツとやっていけば到達できるのではないかという小さな自信がありました。
独学にしようか、それとも講座やスクールに通おうか、そうした点で悩まれている方は多いかと思いますので、私の決断の背景を通じて「確かにそういう点もあるな。」と判断の材料にしてもらえれば幸いです。
資格挑戦前に、複数の観点から検討する事!
それぞれに事情はあると思いますので、ご自身にあったスタイルで中小企業診断士の資格取得に向けて活動頂ければと思います。
独学で苦労した点・良かった点
挑戦期間がながくなるため、独学の勉強を通じて当然ながら苦楽がありました。
それらについて以下にまとめていきたいと思います!
苦労した点1.スケジュール管理
まず、苦労した点はスケジュール管理の難しさです。
中小企業診断士の資格は全7科目あり、一つ一つが結構なボリュームのため試験日程を考慮してきちんとスケジュールを組んでいないと本番に間に合わないといった状態に陥るリスクがあります。
私のオススメは、試験日程から挑戦開始日までの逆算カレンダーを作成し、その区切り区切りでそれぞれ1週間ずつの余裕日程を設けていく形で対応することです。
資格への挑戦期間が長期化するので、最初からガチガチの日程で考えず、途中で仕事やプライベートで予定が狂ってしまう事も見越しておいた方が無難だと思います。
実際、私も想定より3週間を追加日程で要した為、初めて1次試験を受験する前日でもギリギリの状態になってしまい、振り返りが甘くなってしまいました。
尚、1次試験の二度目の挑戦である2年目については、対象科目が少なくなった事からスケジュールをしっかりと組んだ事で、余裕をもって試験に臨むことができましたので、やはりスケジュール管理を行って愚直に進めていく事は重要だと考えています。
苦労した点2.モチベーションの維持
次に苦労した点は、モチベーションの維持です。
終わりが見えないとは言いませんが、非常に長いトンネルを歩むことになりますので、途中で勉強に行き詰って気持ちが沈んでしまったり、ふら~っと別の楽しい事に浮気しそうになったり誘惑の機会も多くなります。
スクール等で一緒に学んでいる人たちがいる環境とは違い一人での戦いになりますので、自分の気持ちを奮い起こしてモチベーションを維持し続ける気概が必要です。
私の場合は、資格取得後の自分の姿や、そこから広がっていく新しい世界の事を想像(妄想?)しつつ、諦めずに頑張ろうと踏ん張っていました。
資格取得のために学ぶ勉強の内容は、普段の仕事でも活用できるシーンも多く、「あ、これは…!」と気付く場面が出てくると思うので、そうしたタイミングで、学び→気づき→成長の実感として感じられる事もモチベーションを維持するという事にも繋がるとは思います。
非常に身になる資格ですので、諦めずに最後まで頑張ってみてくださいね。
ここからは、独学で良かった点をあげてみます。
良かった点1.自由だ!
まずは、あらゆる制約に縛られないという事があげられます。
自分のペースで勉強を積み重ねていけるので、時間的な制約だけではなく、「今日は財務・会計をやろう」、「明日は経営情報システムをやろう」といった感じで好きに勉強する科目の順番を決めることができます。
インプット(勉強の積み重ね)をするのかアウトプット(過去問挑戦など)をするのかも自由に選ぶことができるのは独学のいいところですね。
もちろん、今日はゆっくり休んで回復しよう!家族との時間をとろう!という判断もできるので、そうした気楽さや気ままな対応ができるのは独学のメリットと言えます。
良かった点2.費用が抑えられる
次に、費用の面です。
やはり各スクールや講座を受講するとなるとまとまったお金が必要になってきます。
一方で独学の場合は、最初に一式のテキスト・問題集を購入しても良いのですが、順番に進めていく場合はその進捗に合わせてテキストや問題集の購入ができます。
費用の出費という面で抑制しつつ対応する事ができるという点があります。
もし仮に、何らかの事情によって資格試験への調整を諦めなければならない状況に陥っても必要最小限の出費として抑えることができる場合があります。
お財布事情が厳しい方にとっては、柔軟に対応しやすいかもしれません!
良かった点3.プレッシャーが少ない
また、最後になりますが、基本的に誰かと比べられたりするわけではないのでプレッシャーは少なく、たとえ参考に挑戦してみた過去試験への挑戦の点数が悪くても恥をかくということはありません。
その他、一発合格ではなく、勉強の範囲を狭めながら複数年で合格を狙う場合などに、1年で少数科目ずつ受験して合格を目指すという選択なども自分のペースとして選ぶ事ができます。
気持ちの面において余裕を持って進める事ができるというのはポイントではないかなと思います。
このような形で、独学を実施する上では苦労する場面も楽な場面も両面があるように思います。
同じように通信講座やスクールも一長一短はあるかと思いますので、ご自身にどちらがマッチするのかをよく考えて、選択してみていただければと思います!
独学のススメ
独学の長短を記載させて頂きましたが、やはり独学55の運営者としては皆様に独学を薦めたいなと考えています。
一つの理由としまして、講座やスクールの受講は、申し込みまでは能動的であっても、基本的には授業形式のスタイルになるので学びは受動的になります。
一方、独学で挑戦する場合、この学びの姿勢は常に能動的でなければ最後までたどり着けないのですが、私が思うに、この資格試験の挑戦を通じて自分自身の力で能動的に勉強していくという習慣や力が身につくというのは殊の外大事な事ではないかと考えています。
資格試験なので、合格するというのが一つの目標でありゴールなのかもしれませんが、中小企業診断士として活躍していくのはそこから先の話になります。
そして、活躍するためには顧客や課題に対して受け身の姿勢での対応は難しく、支援やアドバイスを実施するには能動的に取り組んでいく力が必要になるのではないでしょうか。
また、企業内に所属したまま診断士の資格を取得される方も多いかと思いますが、そこでも、学んだ知見を活かすためには日ごろの業務の中に積極的に知見を取り入れていく姿勢が必要になると思われます。
そうした点を踏まえると、独学で取り組み最後までやり切る事で、こうした自発的に進むための能力を成長させることができるのではないかと考えています。
無論、こうした点に関しては完全に私の主観ですので、共感できる方は「いいね!」と思っていただき、共感できない方は「そういう考えもあるのか」程度に思ってもらえればと思います。
私は、講座やスクールに通う方々も、それぞれの選択の上で実施している事だと考えており全く否定するつもりはありません。
また、そうした選択を実施した方々が受動的だとも申しておらず、あくまでも独学なら伸ばしやすい部分もあるのでいかがでしょうか?というスタンスなので誤解なきようにご理解賜りますと幸いです。
独学でやる際に一つだけ注意頂きたいのが、最新の改正法令などのキャッチアップについては、何らかの手段で獲得できるようにしておいてください。
法改正については出題頻度も高くなっているので注意が必要ですが、概ね、出題予想などを行っているネット掲示板などの情報から拾うことが出来ると思います。
あまり不安にならずにご対応いただければ独学でも十分対応可能です!
それでは、続いて教材編に続きたいと思います!
